ガイド 02推し活
推し活のお金、使いすぎてない?
推し活にいくら使うのが「普通」かは、人によってかなり違います。東京圏の20代を対象にした調査では、いま推し活をしている人の約半数が月5,000円未満、約3割が月10,000円以上でした(ニッセイ基礎研究所、2025年)。大事なのは金額の大きさより、先に「推し活のお金」の枠を決めて、その中で楽しめているかです。
20代は推し活に月いくら使ってる?
ニッセイ基礎研究所が2025年6月に、東京・神奈川・千葉・埼玉に住む20代318人に行った調査では、「いま推し活をしている」人は49.4%。「以前していた」人を合わせると62.9%でした。
いま推し活をしている157人に、月々の推し活費を聞いた結果がこちらです。
| 月の推し活費 | 割合 |
|---|---|
| 1,000円未満 | 19.7% |
| 1,000円〜5,000円未満 | 28.7% |
| 5,000円〜10,000円未満 | 22.3% |
| 10,000円〜30,000円未満 | 21.0% |
| 30,000円以上 | 8.3% |
いちばん多いのは月1,000円〜5,000円未満。一方で、月10,000円以上の人も約3割いて、使う金額の幅がとても広いことがわかります。
ほかの調査も見てみましょう。
- 消費者庁の「消費者意識基本調査」(2021年度)では、「有名人やキャラクター等を応援する活動にお金を使う」が当てはまると答えた人が、10歳代後半で42.1%、20歳代で31.8%。全体(約1割)よりずっと高く、若い世代ほど推しにお金を使っています。
- 矢野経済研究所の調査(2025年7月、15〜69歳の10,000人)では、「オタク」を自認する分野に使う1年間のお金は、10,000円〜50,000円未満の人がいちばん多く(31.3%)、31分野の1人あたりの年間平均は50,472円でした(0円の人も含む)。
「使いすぎ」かどうかは、金額では決まらない
月3,000円でもきつい人もいれば、月30,000円でも無理なく楽しめている人もいます。金額より、次のようなサインがないかを見てみてください。
- 家賃・スマホ代・食費など、生活に必要なお金を削って推し活をしている
- 後払いやリボ払いの残高が、毎月少しずつ増えている
- 買ったグッズを開けていない、どこにしまったか思い出せない
- 「楽しい」より「買わなきゃ」「行かなきゃ」が多くなっている
どれも当てはまらなければ、金額が大きくても気にしすぎなくて大丈夫。先のニッセイ基礎研究所の調査では、推し活で「出費全体が増えた」人(41.0%)と同じくらい、「趣味や楽しみ方が広がった」人(36.5%)や「新しい友人や仲間ができた」人(24.0%)もいました。推し活は、毎日をちゃんと楽しくしてくれています。
推し活のお金は「先に枠を決める」とラク
使いすぎを防ぐいちばん確実な方法は、使える額を先に決めてしまうことです。
- 1か月に入ってくるお金(バイト代・給料・仕送りなど)を書く
- 家賃・スマホ代・サブスクなど、毎月かならず出ていくお金を引く
- 食費や日用品など、生活のお金を引く
- 残ったお金の中から「推し活の枠」を決める(貯金したい人は、先に貯金分も引いておく)
もうひとつのコツは、1年の大きいイベントを先に書き出しておくこと。ツアー、誕生日、周年、ファンクラブの更新など、わかっている予定を並べて、月ごとにならしておけば、急に大きな出費が来てもあわてません。
| 時期 | 予定 | 予算 |
|---|---|---|
| 4月 | ファンクラブ更新 | 5,500円 |
| 7月 | ツアー(チケット+交通費) | 23,800円 |
| 11月 | 推しの誕生日(グッズ・お祝い) | 6,000円 |
| 毎月 | 配信・雑誌など | 3,000円 |
※例です。この場合、1年で71,300円。月6,000円ずつ取り分けておけば足りる計算です。
お金がないときの推し活
推し活は、お金をかけることだけではありません。先の調査でも、推し活の例としてファンクラブやライブ、グッズのほかに「SNSでの応援」や「配信視聴」が挙げられています。
- 公式の配信や番組をリアルタイムで見る
- SNSで感想を書く、公式のハッシュタグを使う
- 友だちに推しのいいところを話して、仲間を増やす
- 現場は「年に○回」と決めて、その分を楽しみに貯める
お金がない時期は、全部を追いかけなくても大丈夫。推しを好きな気持ちは、使った金額で決まるものではありません。
迷った出費は、ひと稟議
遠征をもう1公演増やすか、ランダムグッズをもう1回引くか。迷ったときは、品名と金額と理由を書いて、だれかに見てもらうのもひとつの手です。
- 品名
- ツアー2公演目のチケット+新幹線
- 金額
- 23,800円
- 理由
- 1公演目とは別の会場。今月はバイトを2回増やせる。
代替案2公演目は配信で見る(3,500円)
却下されました。決裁の理由(例)
- 却下配信でも十分楽しめそう。差額は次のツアーに
- 承認バイトを増やせるなら、行けるときに行こう
グッズの買い方で迷うことが多い人は、グッズを買いすぎて後悔しないためにも参考にしてみてください。
よくある質問
推し活に月いくらまでならOK?
決まった正解はありません。目安は「生活に必要なお金を削らずに払える額」です。手取りから家賃・スマホ代・食費などを引いた残りの中で推し活の枠を決めておけば、金額が大きくても安心して楽しめます。
推し活のお金って、どこから出せばいい?
バイト代や給料など、毎月入ってくるお金の中でやりくりするのが基本です。ツアーや誕生日など大きなイベントがある人は、前もって毎月少しずつ取り分けておくと、遠征の月もあわてずにすみます。
推し活にお金を使うのは無駄?
楽しみや人とのつながりにお金を使うのは、無駄ではありません。調査でも「趣味や楽しみ方が広がった」「新しい友人や仲間ができた」という人がたくさんいます。気にしたいのは金額より、生活のお金を削っていないかどうかです。
推し活のお金がない。どうしたらいい?
配信を見る、SNSで感想を書くなど、お金をかけない推し方もたくさんあります。現場に行く回数を決めて、その分を楽しみに貯めるのもおすすめです。
推し活しながら貯金もしたい
給料日やバイト代が入った日に、先に貯金分を別の口座へ移すのがいちばん簡単です。残ったお金から推し活の枠を決めれば、両立しやすくなります。
出典
数字や制度の説明は、次の資料をもとにしています(2026年10月25日に確認)。